先輩職員のインタビュー

平成31年度採用渡島総合振興局産業振興部 渡島地区水産技術普及指導所

倉地 伊万里

生物産業学部 アクアバイオ学科出身
令和5年12月時点

入庁動機・きっかけ


学生時代に経験したホタテガイの漁業アルバイトや調査研究を通じて、漁業者や関係機関の方々に大変お世話になりました。また、道外出身の私は北海道の水産物の美味しさに魅了され、この美味しさを日本の食卓から絶やさないためにも、漁業者を応援していきたいという気持ちを抱きました。浜に寄り添いながら北海道の水産業を支え、浜に恩返ししたいという想いから普及員になることを目指しました。

今の部署の仕事について


当指導所は津軽海峡と太平洋が広がる 函館市に所在し、知内町、木古内町、北斗市、函館市を担当区として普及指導活動に取り組んでいます。渡島管内はこんぶ養殖漁業が盛んに行われており、当指導所では種苗生産現場における指導や収穫物調査などの安定生産に向けた業務に取り組んでいます。また、その他にもナマコやウニ類、ホッキガイ、フノリなどの魚種や浜の担い手である漁業者グループを対象とした業務があります。

印象的だった仕事のエピソード


前勤務地である稚内にて浜の巡回の際に「ニシンの群来」を目の当たりにしたことです。これはニシンの大群が藻場で産卵するために沿岸に来遊し、オスの精子によって海が白く濁る現象です。北海道では春に産卵期を迎え、夜明け前までに産卵が行われます。白く濁った海が風波や潮の流れで拡散されて消えるまでの限られた時間で運が良ければ群来を見ることが出来ます。稚内では2019年5月に約66年ぶりに群来が確認された以来、毎年のように発生しています。群来が発生した翌日には藻場一面に数の子が付着しており、それもまた圧巻の光景でした。皆さんにもニシンの群来を見て、そして北海道の美味しいニシンを沢山食べてほしいです。

働いて実感する魅力とやりがい、将来像


普及員の仕事は人と人との繋がりがあってこそ成り立っています。自分の足で浜を歩き、日頃から漁業者や関係機関とのコミュニケーションを大事にしながら浜の情報を共有しています。漁業者が海のちょっとした異変を感じた時や変わった魚が獲れた時には気軽に連絡をしてもらい、すぐに現場で調査を行って関係機関の協力も得ながら解決に導きます。このような浜のために役に立てた時に大いにやりがいを感じています。今後も浜に寄り添う普及員として、北海道の水産業の振興に貢献していきたいです。

休日・プライベートの過ごし方


天気の良い日には地域のイベントや美味しい食べ物、綺麗な景色を目当てにドライブや写真撮影を楽しんでいます。冬と鹿の出没が多い季節はおとなしく家で映画鑑賞やお取り寄せグルメを堪能することが多いです。カーリングやテニポン、スノーボード、雪合戦などのスポーツに挑戦してきましたが全く上達しないので、新たな趣味となるスポーツを模索中です。

ある1日の流れ

8:45
出勤
メールチェック
9:00
フノリ礁観察・サンプリング
12:00
昼休み
13:00
フノリ採苗試験・成熟状況把握
16:30
データ整理、業務報告書作成等
17:30
退勤