先輩職員のインタビュー

平成27年度採用建設部土木局 河川砂防課

高橋 和多利

工学部 環境社会工学科出身
令和5年3月時点

入庁動機・きっかけ


大学時代は公共インフラの整備や維持管理に興味がある程度で、北海道内で就職したいと漠然と考えていました。
しかし、平成23年東北地方太平洋沖地震による大規模な津波被害や平成24年笹子トンネル天井板崩落事故の管理瑕疵問題をきっかけに、住民の生命や財産を守る土木構造物やインフラメンテナンスの重要性に気づき、広大な北海道で土木に携わる仕事がしたいと思い入庁を決めました。

今の部署の仕事について


現在所属している部署では、主に海岸事業の計画、予算要求、予算管理などを行っています。具体的には、全道の建設管理部から海岸保全施設整備の要望をヒアリングし、内容をとりまとめたのち、国へ予算要求を行うことや、国から配当されている予算が適切に執行されているか確認することも行います。また、新規に海岸事業を計画する際は、地震や津波などの外力に対して北海道の基準を満たす構造であるか、実際に施工が出来るもので経済的かつ効率的な計画となっているか、等のチェックも行います。そのほか、過去に整備した海岸保全施設の老朽化が進行しており、新技術を活用した効率的な維持管理や補修工事の検討を進めています。また、近年は海水面の上昇等、気候変動の影響を適切に海岸保全へ反映させることが必要となってきており、将来変化を見据えた海岸保全の検討等も行っています。

困難や失敗を乗り越えたエピソード


最初の配属先は室蘭建設管理部で、平成28年(2016年)の台風10号等に伴う波浪による海岸護岸等の被害や平成30年(2018年)の胆振東部地震による漁港施設等の被害など、災害復旧事業に係る業務が数多くありました。災害復旧事業では災害査定という、ざっくり言えば「どんな異常気象が起きて、どんな原因で、どんな被害を受けて、どのように復旧すれば良いか」を国の査定官に説明し、補助対象となる工事費を決定するための現地確認や書類審査がありますが、その査定に使う資料でミスをしてしまい、査定官から指摘を受けるまで気づかず、国の了解を得られなかったことがありました。自分のミスで復旧出来なかったら…と責任を感じ辛い思いをしましたが、周りの方々に助けてもらいながら資料を作り直し、なんとか国の了解を得ることができました。沢山の方に迷惑をかけてしまいましたが、今でも忘れられない思い出です。

働いて実感する魅力とやりがい、将来像


入庁後数年の主な業務は漁港・海岸工事の積算や工事監督でした。担当した漁港では、漁船が行き来する航路に砂が堆積することで航行に支障を来していることが課題でした。そこで砂の堆積を軽減するための防砂堤という漁港施設を整備する計画を立ち上げ、設計から施工まで一貫して携わりました。大変な業務でしたが、地元役場、建設コンサルタントやゼネコンと協力しながらなんとか工事着手に漕ぎつけました。その後転勤で担当を後任へ引継ぎましたが、数年後、当時お世話になった方から防砂堤完成の連絡を受けた時は、自分の仕事が何年も経って、関係者の尽力によりようやく完成したことにとても感動しました。漁港整備は実際に漁港を利用する漁師さん達の意見を尊重しながら進めていくことが大切で、様々な制約の中で関係者と合意形成する難しさを学びました。この経験を今後の仕事でも生かし、道民から頼られる職員を目指していきたいと考えています。

休日・プライベートの過ごし方


北海道は美味しいものが各地にあるので、車で色々と回りながらキャンプをしてリフレッシュしています。昨年は有給休暇を取得し、車で利尻島まで行って3泊4日のキャンプをしました。利尻富士が本当に綺麗で、新鮮な海鮮もあり最高でした。今は札幌での勤務ですが、地方勤務時代は、地域に住んでいないとなかなか行けないような地元のお店やスポットにも訪れることができ、楽しく充実した日々を過ごせていました。

ある1日の流れ

9:15
出勤(時差出勤のため9時15分から)
10:00
メールチェック、予算関係資料の作成
12:00
昼休み
13:00
建設管理部とのWEB会議
16:00
会議で生じた課題について、係内で打合せ
18:00
退勤