先輩職員のインタビュー

平成28年度採用胆振総合振興局保健環境部 苫小牧地域保健室(苫小牧保健所)

古舘 由貴

保健福祉学部 保健看護学科出身
令和5年3月時点

入庁動機・きっかけ


大学時代に東日本大震災の被災地支援のボランティアサークルに所属していました。仮設住宅に住んでいる住民の方との関わりから、住み慣れた地域で生活すること、人とのつながりはこころと体の健康に大きく影響することを学び、人々が健康に生活できるような役に立ちたいと思い保健師として就職することを決めました。
保健所は地域における健康危機管理の拠点としての役割が期待されていたり、精神保健対策を行っていることなど、自身の興味がある分野の仕事ができると考え保健所保健師を志望しました。
道立保健所は26カ所あり、異動先で様々な地域の魅力に触れ楽しく働けるのではないかと思ったことや北海道は保健師の教育体制が整っていることを聞き、保健師として成長していけると思い、北海道で働くことを決めました。

今の部署の仕事について


保健所の健康推進課に所属し、主に精神障がいのある方や難病の方が病気を持ちながらも健康に生活できるよう訪問支援や電話相談を行う他、感染症対策、地域の健康課題を解決するため施策や事業に取り組むなど、健康面に関して多岐に渡り業務をしています。
ここ2~3年は新型コロナウイルス感染症対応に奮闘し、地域での感染拡大を抑えるために疫学調査や高齢者施設でのクラスター発生時の感染対策指導にあたりました。
現在は北海道東部胆振地震で被災した町とともに被災後の町のメンタルヘルス対策をどのように行っていくか、町保健師とも打ち合わせを重ね、今後のまちづくりの内容や住民の方が健康に過ごせるため方法を一緒に考えています。

印象的だった仕事のエピソード


10代の性感染症が多いといった健康課題に対して、地域の関係者と協働で学生向けの性教育の教材を作成したことです。
教材作成にあたり「地域の子ども達が健康に育つこと」を目的に中学・高校の先生、助産師、市町村保健師と内容の打ち合わせを重ねました。各機関の持つ強みを活かしながら最終的には地域の実態を踏まえた性教育の教材が完成しました。
この活動では、保健師が様々なデータや把握した情報から「10代の性感染症が多い」といった課題を他職種で共有し、課題解決のために教材を作成するという一連のプロセスを経験することができました。保健師に必要とされる能力である「みる」「つなぐ」「動かす」をこの経験から学び保健師として成長することができのでとても印象に残っています。

働いて実感する魅力とやりがい、将来像


訪問支援で関わっている方との信頼関係ができ、その方の生活が良い方向に進んでいったり、地域の関係者ともに健康課題解決に向けて事業に取り組むことで地域全体の健康度が上がることは保健師としてやりがいを感じます。
北海道はとても広いため、場所によって地域性・住民性、地域課題が大きく変わってきます。同じ保健所の業務であっても、地域の課題や状況に合わせて事業を考えていくため、保健師として多くの経験を重ね成長することができます。
また、転勤があるため、道内各地の保健所での経験やノウハウを持った保健師と一緒に働くことができるのはとても刺激になり魅力だと思います。
これからも保健師として、住民の方の声を大切にし、それが地域のためになるようつなげていくこと、様々な経験から得た学びを活かして北海道民の皆さんが健康に過ごせるよう努めていきたいです。

休日・プライベートの過ごし方


苫小牧市は札幌市に近く、色々な地域へのアクセスも良いことから北海道内の観光名所を巡ることができます。
苫小牧市内には海も山もあり、車で30分程度の距離には支笏湖もあるため、休日は自然を満喫したり、地域の特産品を食べに行くことが多いです。
他にもヨガ教室に通い汗を流しリフレッシュしています。
働くためにはまずは自分自身が健康であることが大切だと思うので、休みの日はしっかり休息をとることを心がけています。

ある1日の流れ

8:45
出勤。メールと1日のスケジュールを確認。
10:00
難病患者さんのご自宅へ訪問
12:00
昼食
13:00
係内で担当ケースの事例検討
15:00
関係機関との連絡、情報の共有
17:30
退勤