先輩職員のインタビュー

平成30年度採用檜山振興局 保健環境部保健行政室生活衛生課(江差保健所)

澤 尚樹

獣医学群 獣医学類出身
令和5年3月時点

入庁動機・きっかけ


獣医師の分野は伴侶動物、産業動物、公衆衛生分野など多種多様です。私は入庁前に食肉衛生検査所のインターンシップに参加し、公務員獣医師の仕事について体験しました。業務を行うために必要な食品衛生監視員、環境衛生監視員、食肉検査員は発令要件に獣医師であることが含まれる特別な職であることを肌で感じ、と畜場法や食品衛生法などの法律に基づいて働くことに興味を持ちました。診療業務ほど動物と関わる機会は多くありませんが、安全な食品を流通させ、人の健康を支えることで、社会に貢献できることに強く惹かれました。また私は学生時代に道内の各地を巡りました。各町の特色に触れることで、道北出身の私ですが道内の色々な地域で生活してみたいと思うようになりました。様々な土地で四季を感じ、その地の文化に触れながら仕事・生活ができることに魅力を感じ入庁を強く希望するようになりました。

今の部署の仕事について


現在は、道南の江差保健所に勤務しており、食品衛生関係を担当しています。食品営業施設の許認可・立入検査、食品の検査(収去検査)、食品の安全ついての相談、食品の衛生管理等について営業者や消費者に教える講習会の講師等、多種多様な業務を担っています。食品営業施設の許認可業務では、新規で飲食店や地場産の魚を使用して水産品を製造したいというような地域住民の相談を受けて、食品を取り扱うために必要な施設設備基準や適切な衛生管理方法などを説明します。様々な質問・相談を受けた結果、新たな飲食店や食品工場ができることで、地域が活性化していく実感が得られています。収去検査業務では、食品営業施設から食品を採取し、検査施設にて食品衛生法に基づいた微生物や残留農薬、食品添加物などを検査することで、食品が安全なものであるか確認をしています。これらの業務により人の健康や生活の安心を影ながら支えています。

印象的だった仕事のエピソード


入庁前は道職員となったら、多くの人と関わると考えていましたが、初任地の食肉衛生検査所は、住民の方々と関わる機会は少ない職場でした。現在の保健所では、多くの住民の方から食品について相談を受け対応しています。当所での食品保健の担当は私だけで、初めて食品衛生の第一線に携わるため、不安な気持ちが強かったのですが、上司の助けと温かい地域の方々のおかげで、良い一年を過ごすことができました。印象に残ったことは、奥尻島での業務です。当所は数少ない離島を所管する保健所です。私は島に行ったことや、フェリーに乗ったことほとんどありませんでした。奥尻島での業務は2日間という限られた時間の中で、島の全食品営業施設の立入りを行うというものです。事前準備調整に追われ、当日は、目まぐるしく移動・立入の繰り返し、あっという間の2日間でありましたが、多くの方々と触れ合えてとても良い経験となりました。

働いて実感する魅力とやりがい、将来像


公務員獣医師の主な勤務場所である食肉衛生検査所と保健所の両方の業務を経験しました。これらの業務は獣医師として動物と関わる機会は少ないですが、人の健康を守るうえでとても大切な仕事を担っている大切な仕事と強く感じています。特に食品の安全、安心に関しては、消費者の求めが年々厳しくなってきている面も感じられ、衛生管理の知識をわかりやすく説明し、営業者に納得してもらえたときは、やりがいを感じます。今後も、住民により分かりやすく、より正しく食品衛生に関する様々な情報を説明できるようになるため、しっかり法律を勉強していき、地域住民の思いに寄り添いつつ衛生指導、そして地域の活性化につながるよう励みたいと思います。また、将来は環境衛生や動物愛護業務等の分野も経験し、様々な業務を担える獣医師になりたいと考えています。

休日・プライベートの過ごし方


私は真筆に仕事に取り組みつつ、時には旅行や美味しいものを食べることでリフレッシュしています。前任地、現任地ともに海に面した地域に異動したことで、新しく魚釣りを趣味とするようになりました。平日の仕事終わりに、気軽に釣りを楽しめるところにも北海道の魅力を感じます。異動に伴い、様々な地域で生活にすることに合わせて、趣味の幅を広げていきたいと思います。

ある1日の流れ

8:45
出勤
メールをチェック
10:00
食品施設営業者の相談対応
12:00
昼休み
13:00
食品営業施設の立ち入り(外勤)
15:00
営業許可証の発行
16:00
各種調査への対応
17:00
翌日の予定の確認
17:30
退勤