先輩職員のインタビュー

令和2年度採用オホーツク総合振興局 東藻琴食肉衛生検査所食肉検査課

秋田 めぐみ

獣医学群 獣医学類出身
令和5年3月時点

入庁動機・きっかけ


北海道で生まれ育ったのち道外に住む機会があり、北海道はどこで何を食べてもおいしいことや自然の豊かさを実感し、生まれ育った地元に貢献する仕事に就きたいと思うようになりました。獣医師であることを活かして北海道に貢献できることの一つとして北海道職員を検討しました。ほかにも候補がある中で道職員を選んだ理由の1つは、全道で転勤があることです。北海道は広いので訪れたことがない土地がたくさんあります。観光するだけではなくいろいろな土地に居住でき、その土地の四季を感じられるのも楽しみでした。これまで職場で人間関係で悩んだことはないのですが、仮にうまくいかなかった時のことを考えると、全道域に転勤する道職員はメリットがあると感じています。

今の部署の仕事について


食肉検査課の主要業務は食肉及び食鳥肉の検査です。消費者に安全な食肉を提供するため、獣医師資格を持つ職員が、法律に定められた疾病や異常の有無を判断し、これらを見つけた場合には流通しないように廃棄処分とします。検査はまず、生体の状態で家畜に異常がないかを検査します。生体検査で合格後、個々の臓器や筋肉に異常がないか検査します。必要があれば細菌や病理等の精密検査を行います。
検査以外にも、廃棄した臓器の疾病情報を生産者に還元、と畜場等の衛生管理が正しく行われているかの点検、施設設備の変更に関する許認可、と畜した食肉を輸出する際の審査や証明書の発行等をしています。
また、私自身は管轄する3つの施設での検査員の配置を組む作業も担当しており、コロナ等で急な欠員が出ることもしばしばですので緊張の毎日です。

学生時代の専攻や勉強はどう活きているか・印象的だった仕事のエピソード


普段食べているお肉はもともとは生きている動物だったというあたり前のことをと畜検査員になって再確認しました。何の疑いもなく安心・安全にお肉を食べられるのは1頭ごとに検査されているからだと実感しました。また、検査中は体を動かしている時間が長く重いものを扱うので、仕事をしながら運動不足も防止できています。今までの人生で日常的にこれほど体を動かしたことはありません。
さらに、獣医学生時代に学んだ動物の解剖学・病理学・微生物学等や法律の知識が役立っています。異常を見つけるには正常を知っていることが大切です。解剖学で正常を学んだことが役立ちました。異常を見つけた時にほかの場所に関係するものかどうか判断する際に病理学等の知識が役立っています。もっとまじめに勉強しておけばよかったと後悔することも・・・。

働いて実感する魅力とやりがい、将来像


スーパーで買い物をしているときや外食先で地元が生産地のお肉を見ると少々高くても購入するようになりました。もしかしたら自分で検査したお肉かなと考え、美味しいと嬉しくなります。
私は公衆衛生分野の獣医師ですので、転勤によって現在の食肉検査とは別の保健所での衛生監視や振興局での動物愛護の仕事を担当することもあります。経験したことがない業務をしかも新しい土地でやっていくことは大変なことも多いと思いますが、マンネリ化せず獣医師としての視野を広くもって仕事ができることは魅力だと思っています。
前に書いたように全道域での転勤は現在の私には魅力ですが、子育てなど家庭の事情で転居が難しい職員は自宅から通える範囲の勤務先に異動して仕事を続けています。また育休が取りやすく、男性でも取得し、時短勤務で働いている職員もいます。仮に将来、私に家族ができたとしても安心して働いていけると思っています。

休日・プライベートの過ごし方


休日は家に引きこもって読書や映画鑑賞をすることもあればドライブすることもあります。
読書や映画鑑賞は都会だとどうしても車や人の声など家の外の音が聞こえてきて集中が途切れてしまうことがありますが、ここでは昼も夜も静かなので邪魔をされることがほとんどありません。スマホもネットも十分に使えるので、インドア生活もはかどります。
車で少し走れば風光明媚な景色が広がり、美味しいものもたくさんあります。都会のように信号が多くなく、交通量や人・自転車も少ないので快適にドライブができます。海や山も近いので頻繁に釣りや登山、水泳やスキーといったスポーツを楽しんでいる同僚もいます。アウトドアが好きな方にもおすすめです。
東藻琴といえば芝桜。昨年は久々に芝桜祭りも開催されました。オホーツク地方に住んで流氷を初めてみました。今年は流氷観光砕氷船にも乗船する予定です。

ある1日の流れ

8:15
出勤(時差出勤のため8:15スタート)
所管食肉センターへ移動
9:00
食肉検査
12:00
昼休み
13:00
食肉検査
15:00
食肉検査終了
帰庁のため移動
15:40
帰庁
食肉検査の記録
輸出食肉の衛生証明書発行
メールチェック等
17:00
退勤