
道外の民間企業に派遣。
いろいろな業務に携われる可能性があるのが、
道職員の魅力です。
東京事務所(三井物産株式会社派遣)主任
派遣職員岩舘 夏樹(29歳)
入庁年月・区分
平成27年4月1日(一般行政A)
福島県郡山市 出身
道職員活躍レビュー
CAREER DATA
- H27.4
- 農政部農業経営局農業経営課支援グループ
- H30.4
- 留萌振興局保健環境部環境生活課道民生活係
- R2.4
- 東京事務所(三井物産株式会社派遣)
道職員になったきっかけは?
私は大学卒業まで道外で育ったのですが、子供の頃からよく北海道に旅行に来ていて、北海道に住むことに憧れていました。
就職活動時には「自分はどんな仕事をしたいのか」ということが分からず悩みましたが、自分の好きな北海道という地域に様々な業務分野で関わることができること、各振興局への転勤で道内の各地域に住めることに魅力を感じて道職員を志望しました。
現在の仕事内容
現在は派遣先の三井物産で、インド向けの日本製ベビー用おむつのB2Cマーケティングや、日本の技術・素材を使用したブラジル市場向けスキンケアブランドの開発などを担当しています。
魅力ある新興市場に対して戦略を立案し、どのような手法が販売向上につながるのか、インド・ブラジルの現地スタッフとも英語でコミュニケーションを取り、グローバルチームで議論しながらPDCAを繰り返しています。
マーケティングの奥深さを感じながら難題にチャレンジする日々を送っています。
派遣打診時の感想
企業派遣は公募制なので、応募して派遣が決まりました。
以前から企業派遣のプログラムがあることは知っており、道庁とは異なる企業の働き方や仕事の進め方を経験したいと考えていました。その中でも、三井物産は海外とのビジネスが多いグローバル企業であり、自分の視野を広げることができればと思い希望しました。
派遣先の部署が決まったときは、これまでの業務とは全く違った分野であり、海外とのやりとりもあると聞いて緊張しましたが、新しいことに挑戦するわくわくする気持ちの方が大きかったです。
家族の反応
結婚直後だったので、2年間離れて暮らす可能性があることついては応募前に夫としっかり話し合い、派遣が決まった時は一緒に喜んでくれました。
外から見た道庁
道庁に限ったことではないですが、地方自治体の仕事は中々イメージがしづらいようです。
企業とは組織や予算の仕組みが異なるので、三井物産から北海道庁に事業提案をしたい時に、どの部署からアプローチし、どのような提案の仕方が良いのかについて相談をもらうこともありました。
派遣先で得たもの
三井物産の社員は常に新しい情報を取り入れ、実行、検証するということを業務の中で行っています。
新しいことに取り組むときはとことん勉強し、データなどもあらゆる手段を活用して収集します。この姿勢は仕事に取り組む上で基本的で重要なことであり、道庁に戻ってからも大切にしたいと思っています。
また、三井物産では日常業務で英語を使う機会が非常に多く、全社員(総合職)にTOEIC800点の取得を必須としています。私は研修前は殆ど英語が話せず500点台だったのですが、業務で使えるようになることを目標に勉強した結果、855点までスコアを伸ばすことができました。まだまだ未熟ですが、英語を使えるようになったこともこの研修における大きな財産です。
仕事の進め方で感じたこと
研修先は一人一人の仕事の裁量が大きく、仕事の回転も速いと感じています。
道庁で担当していた仕事は1年単位、もしくは四半期ごとに実行するものだったので、自分の仕事を見直す機会は年に数回のペースでした。また、業務的に数値目標を設定するのが難しく、達成や未達成の評価は定性的で、レビューにそこまで多くの時間をかけられていなかったと思います。
一方で、現在担当しているプロジェクトは1か月に1度は対外的なレビューを行い、チーム単位では毎日のようにディスカッションをしながら細かいペースでトライ&レビューを繰り返しています。実行だけでなく、その結果から何が得られたのか、次はどのように改善できるのかを確認することで、事業の効果を高めていくことを目指しています。
派遣先のことで印象深いこと
三井物産の社風なのですが、「自由闊達」という言葉がまさにぴったりな職場です。年齢や立場関係なく一人一人の意見を大事にしており、議論が活発でブレスト(ブレインストーミング)という言葉もよく聞きます。「議論」と聞くと少し肩ひじを張ってしまって、発言するにも緊張しがちです。実際に私も最初の頃は「周りの人になんて思われるだろう」と心配で考え過ぎてしまい、そのうちに話題が次に流れてしまうことも多々ありました。道庁に戻ってからも、ディスカッションの場では自分の意見を気兼ねなく、思い付きのアイデアも気軽に言えるような、そんな雰囲気づくりを心掛けたいと思っています。
派遣をもうすぐ終える今の感想
この1年半で、仕事に取り組む姿勢や考え方など、精神面で大きく変わったと思っています。
チームの雰囲気づくりやプロジェクトの進め方などは今後の道庁での業務にも活用したいですし、三井物産の自由闊達な雰囲気や常に自己研鑽を重ねる姿勢を自分のものとして身に付け、道庁に持ち帰りたいと思っています。
未来の職員へのメッセージ
道庁と総合商社は少し似ています。国と市町村、もしくは市町村同士をつなげる役割を果たしたり、北海道の産業活性化や道民生活を守ることを目的として、生産や観光、インフラ整備など様々な分野から課題に取り組んでいるのが北海道庁です。
一方で、民間企業と違うのは「公共性」を大事にするところです。北海道は広くて地域差も大きいですが、それぞれの地域の特徴を活かしながら、いかに道民の暮らしを豊かにすることができるかを考える仕事です。
道庁内での仕事だけでなく、国や市町村、民間企業で働く研修の機会もあり、仕事を通して成長したい、自分のやりたいことを見つけたいと思う方にもぴったりの職場だと思います。
北海道が好き、北海道で何かをしてみたい、という方は、ぜひ一緒に北海道庁で働いてみませんか。